中央大 連続出場87でストップ 44秒差で伝統守れず
「陸上・箱根駅伝予選会」(15日、東京)
50校が参加して各校上位10人の合計タイムで争われ、最多14度の総合優勝を誇る中大は11位に終わり、88回連続91度目の出場はならなかった。1位の大東大、2位の明大、中大と44秒差で10位に食い込んだ日大など10校が通過。来年1月2、3日に行われる本大会には、2大会連続総合優勝の青学大を含むシード校と、オープン参加の関東学生連合を加えた21チームが参加する。
箱根路を彩ってきた伝統の赤たすきが途切れた。順位発表で10位までに「中央大」の名前が読み上げられなかった瞬間、メンバーは顔を押さえ、うなだれた。1925年の第6回大会から続いていた本大会出場を逃し、エースの町沢大雅(4年)は「伝統を守れず、本当に申し訳ない」と肩を落とした。
選手の自主性を強みにしてきたが、いつしかそれは“緩さ”に変わっていた。互いに厳しさを持ち込めず、他校のレベルが上がる中で低迷。4月から母校を率いる元世界選手権マラソン代表の藤原正和監督(35)は、7月に主将を1年生の舟津彰馬に変更するなど荒療治を敢行した。
1年生主将は先輩にも臆することなく「練習でもラストでペースを上げたりした」と改革に努めたが、全体100位以内に4人しか入れず、涙。続けて「悔しさは今日の涙で出し切った。次は断トツの結果を出せるように」と復活を期した。
59~64年には6連覇の黄金時代も築いた伝統校。藤原監督は「力不足。新しい伝統を一から始めたい」と再興を誓った。