バッハ会長「NOモッタイナイ」…日本側混乱にコスト削減会合提案
20年東京五輪・パラリンピックの会場見直しを進める東京都の小池百合子知事は18日、都庁で国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長らと会談し、見直しに理解を求めた。
バッハ会長は開催コストの見直しについて、東京都、政府、組織委員会、IOCの4者による作業部会の設置を提案。「四者会合の作業部会を提案します。都、組織委員会、国、IOCによる。そのような作業部会で、コストについて見直していく。そうすれば必ずや、“モッタイナイ”ということはない(We really say no MOTTAINAI)」とにやり。日本を代表する精神として知られる言葉“モッタイナイ”を使い、訴えかけた。
小池氏は「提案、ありがとうございます」と返答した。
都政改革本部の調査チームは先月29日に、ボート・カヌー会場の「海の森水上競技場」、バレーボール会場の「有明アリーナ」、競泳会場の「アクアティクスセンター」の3会場について、見直しを提言。高い支持率を武器に検討を進める小池都知事だが、組織委員会、国内外の競技団体などの反発を招いている。
「海の森水上競技場」については、調査チームの報告書に「宮城県長沼ボート場」への変更案が盛り込まれており、宮城県は招致に意欲。日本選手たちの待望論が根強い埼玉県の「彩湖」案も浮上している。さらに一部報道でIOCが韓国での開催を検討していると報じられるなど、混乱が続いている。
すでにIOC理事会などで承認を得ている会場の変更については、IOC、各IF(国際競技連盟)の承諾が必要とされている。