平尾氏の盟友たちが涙、林敏之氏「男前なのに嫌なところが全くない」

 神戸製鋼ラグビー部・平尾誠二ゼネラルマネジャー(GM)の早過ぎる死を盟友たちが悲しんだ。

 20日、くしくも平尾さんが発起人の1人となり、NPO法人「ヒーローズ10周年を祝う会」が大阪市内で開催され、83年、世界最強のウエールズを追い詰めた元ジャパンの“ヒーロー”らが集結。同大-神戸製鋼で3年先輩、元日本代表LO林敏之氏(56)は「二枚目、男前なのに嫌なところが全くない、見たままのやつ」と、涙を浮かべた。

 神戸製鋼が7連覇した時の盟友。88年の初優勝はちょうど、平尾さんに主将をバトンタッチした年。表彰式では「林さん、賞状もらってきてやー」と願われて固辞したものの、「これをもらうのは林さんしかおらん。林さんに行ってもらうぞー!」と、選手に大号令をかけ、花を持たせてくれた。

 プレーヤーとしても革命家だった。「ボールゲームをどうイメージするかが。プレーをしながらゲームを作っていく希有な選手だった」と語った。

 同大同級生のWTB東田哲也さん(54)は前日の昼に「久々にあって食事でもしよう」とメール。もちろん返事はなかったが、快方に向かっていると信じていただけに、「残念、つらい」と言葉をつまらせた。

 2年前の送別会に駆け付けてくれ、焼き肉、バーとはしごしたのがゆっくり話した最後。「大学選手権、日本選手権といろいろあるけど、酒を飲み重ねて楽しい思い出。それが一番、思い出される」としのんだ。

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