バレー男子日本代表監督に就任の中垣内氏「やるからにはメダル」
バレーボールの日本代表監督就任が決まった男子の中垣内祐一氏(48)と、女子の中田久美氏(51)が26日、都内で会見を行った。2大会連続で五輪出場を逃している男子の再建を任された中垣内氏は、20年東京五輪に向けて「やるからにはメダルを目指したい」と所信表明。82年の生沼スミエ氏以来、2人目の女性の女子代表監督となる中田氏も「少しでもいい色のメダルを獲得したい」と意気込んだ。
帰ってきた「ガイチ」が、低迷する男子代表を再建する。来春から指揮を執る中垣内氏は「いったんバレー界から離れたが、再び東京五輪に向けて挑戦できる。自分を育ててもらった代表チームで、今いる選手を最大限育てて恩返ししたい」と使命感を燃やした。
11年4月から13年1月まで代表コーチを務めた後、約3年間はバレーボールから離れた生活を送った。所属する新日鉄住金で社業に専念。ゼネコン企業を相手に建築資材を売る営業として汗を流した。
日本のエースとして92年バルセロナ五輪でプレーした。過去の栄光を明かすことはなく、「お客さんから『中垣内さんってバレーボール選手の親戚?』と聞かれたこともあったけど、適当にごまかしていた」と振り返る。
一社会人として働く中で、「以前は鼻高々な態度で迷惑を掛けた」と若気の至りを省みた。「人間対人間の信頼が大事だと、この年であらためて知った。この経験をバレーボールに生かさなきゃいけない」。営業時代に培ったコミュニケーション術を武器に、立て直しを図る。
再建の柱となるのは20歳の石川祐希(中大)ら若手。外国人コーチの招へいプランも明かし、「一人ではできないこともある。できるだけ多くの指導者の目で見ていく」と力を込めた。