沙羅 原因不明“失速”2位「しっかり整理したい」
「ノルディルックスキー・全日本選手権ジャンプ」(13日、クラレ蔵王シャンツェデノーマルヒル)
女子で昨季のW杯総合を制した高梨沙羅(20)=クラレ=は89・5メートル、81・5メートルの181・5点で2位にとどまった。勢藤優花(19)=北海道メディカルスポーツ専門学校=が90・5メートル、85メートルの189・5点で初優勝した。男子は助走路の氷が解けたため、1回目で競技を打ち切り、98メートルを飛んだ中村直幹(20)=東海大=が118・0点で初制覇した。葛西紀明(44)=土屋ホーム=は出場していない。
女王らしからぬ飛躍に会場がどよめいた。圧勝続きだった女子の高梨は飛距離で圧倒する持ち味が出せず、2回とも90メートル手前で落ちた。気温が上がって助走路の氷が解け、普段とは違う滑りにくい条件に乱されたのか。W杯前最後の試合を勝利で飾れず「いい流れで終わりたかった。原因が分からない。しっかり自分の中で整理したい」と首をひねった。
12月開幕のW杯では通算44勝。男子のシュリーレンツァウアー(オーストリア)が記録した通算53勝を抜いてW杯ジャンプの最多勝記録を塗り替える可能性もある。第一人者は「どうやって改善していくかが、この後の試合につながる」と自らに言い聞かせるように話した。