豪栄道 高安“秒殺”綱とリ第一関門突破!
「大相撲九州場所・2日目」(14日、福岡国際センター)
大関豪栄道が綱とりへの第一関門を突破した。大関昇進を目指す関脇高安と直接対決。鋭い当たりからの突き落としで“秒殺”し、2連勝とした。高安は痛恨の1敗を喫した。横綱白鵬は碧山を引き落として2連勝。史上3人目の通算1000勝へあと1勝とした。
勝負はあっという間に決まった。豪栄道は立ち合い、鋭い出足で頭から低く当たり、間髪を入れず右のおっつけ。左差し狙いの高安がたまらず左を抜くと、この好機を逃さず右からの突き落としを見舞い、わずか3秒足らずで“秒殺”した。「相手より低く立てました。当たりがよかったから、相手がバランスを崩した」と冷静に勝因を分析した。
高安との過去の対戦成績は7勝12敗と大きく負け越しており、この一番が序盤戦最大のヤマ場だった。立ち合いでは一度突っ掛けられ、嫌なムードが漂ったが「集中を切らさないようにした。(合口の悪さは)気にせずにいった」と強い心で結果に結びつけた。
この日の朝稽古では、高安対策の一端を明かした。「左四つになると相手が力を出す。そうさせないようにしたい。思い切り当たって、あとは体が動くままに任せるしかない」。ふたを開けてみれば、ほぼ作戦通りの白星だった。
この日で大入り満員が途切れたが、自分の相撲で場所を盛り上げるという自覚もある。3日目の相手は過去8勝9敗と、決して得意ではない嘉風が相手。「一日一番に集中して、結果としてお客さんが入ってくれればいいですね」。綱とりへの関門を一つ一つ突破していく。