坂本花織 初V!平昌の新星だ!群雄割拠の女子ジュニア制し五輪候補に名乗り

 「フィギュアスケート・全日本ジュニア選手権」(20日、月寒体育館)

 男女フリーが行われ、女子はショートプログラム(SP)1位の坂本花織(16)=神戸ク=がフリー2位の124・52点、合計191・97点で初優勝した。2位はSP3位、フリー1位の白岩優奈(14)=関大KFSC。昨季の世界ジュニア女王、本田真凜(15)=関大中=はミスが出て3位。今季、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功している紀平梨花(14)=関大KFSC=もジャンプの失敗などで11位に終わった。男子は友野一希(18)=浪速高=が初優勝した。

 氷が溶けそうな熱戦を力でねじ伏せた。冒頭の3回転フリップ-3回転トーループの高さに観客がどよめく。中盤の連続ジャンプで着氷ミスが出たが、そこで崩れなかったのがライバルたちとの違いだ。「争いがすごいので一つのミスが命取りになる。一つミスしてすごく悔しかった」。16歳の本音が群雄割拠を物語る。女子ジュニアを制した坂本が2018年平昌五輪の候補に躍り出た。

 「ジャンプの幅は誰にも負けない」と自負する。踏み切りから着氷までの距離が長いため、ジャンプ後の滑りも長く、加点がつく。「小さい頃はピョンピョン飛んでばかり。移動手段はジャンプ」という脚力は、母の悦子さんから「まともに歩いて」と叱られたほどだ。さらに、8月の盛岡合宿では毎日5キロの走り込みを10日間敢行。昨季は9月に右すねを疲労骨折し、本領を発揮できなかった悔しさを晴らした。

 平昌五輪も「来年シニアに上がれたら思い切っていきたい」と視野に入った。世界ジュニア選手権(3月・台北)の代表も内定し、次戦は12月のジュニアGPファイナル(マルセイユ)。世界への扉は次々と開かれている。

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