石浦 トップ並んだ10連勝!ひげそっても勢い止まらん
「大相撲九州場所・11日目」(23日、福岡国際センター)
幕内最軽量114キロの新入幕、石浦は妙義龍を寄り倒して10連勝を飾った。横綱鶴竜が大関稀勢の里に小手投げで敗れ、全勝が消えた。石浦は横綱日馬富士、鶴竜とともに1敗でトップに並んだ。11日目を終えて新入幕が首位に立つのは、07年秋場所の豪栄道以来。1914年5月場所の両国勇治郎以来、102年ぶりの新入幕優勝に一歩近づいた。2敗に横綱白鵬と稀勢の里が続き、優勝争いは大混戦となった。
ゲン担ぎのひげをそっても、石浦の快進撃が止まらない。幕内最軽量が、三役常連の元関脇妙義龍をものみ込んだ。
2度目で立つと、左に動いて上手を取った。投げを打って崩してから、もろ差しで腰に食らい付き、一気に土俵外に吹っ飛ばした。
2日目から連勝を10に伸ばした。「立ち合い、少しでも押せれば、相手も焦るかと思った。胸を借りるじゃなく、自分もいけるという気持ちでいった。胸を借りると思うと小さくなるので」と、筋骨隆々の胸を張った。
結びで鶴竜が敗れたため、首位に並んだ。白鵬の内弟子で、2敗の師匠と優勝争いを演じる。「僕の中では優勝を争っていない。乗っているとも思っていない。新入幕で10番勝つなんてあり得ない。信じられない気持ち。ふわふわしている」。本人に意識はないものの、1914年5月場所の両国勇治郎以来、102年ぶりの新入幕優勝は、夢物語ではなくなってきた。
中学時代から、ここ一番で負け続けてきた。「何で俺はいつも勝てないのか?」との悔しさが今、何倍にもなって返ってきている。
「そろそろ(ひげは)ない方がいいんじゃないか」。ワイルドなひげ面を卒業したニュー石浦。12日目の相手、実力者の勢も破竹の勢いで突破する。