リオ銅の奥原希望、右肩痛で涙の棄権「五輪終わってから苦しかった…」
「バドミントン・全日本総合選手権」(1日、代々木第二体育館)
女子シングルス2回戦が行われ、リオデジャネイロ五輪銅メダリストの奥原希望(21)=日本ユニシス=は、鈴木温子(ヨネックス)に第1ゲームを23-25で奪われると、第2ゲームで2-11とされたところで途中棄権し、8強入りを逃した。
今月中旬の中国オープンを右肩痛で棄権し、所属の小宮山監督によると「正直、出れるような状態ではなかった」という中での試合だった。全力でのショットは止められている中、粘りのラリーを見せたが、途中で息が上がる場面もあり、調整不足は深刻だった。
試合後は瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。「こういう形で終わってしまって、悔しいし、残念。全日本は日本一を決める大会だし、特別な舞台。簡単に出場しないという決断はできなかった」と、強行出場の理由を説明。今大会は来年の代表選考会を兼ねている。五輪メダリストの実績から、強化本部推薦でのナショナルチームA代表入りは確実とみられるが、本人は「そこは覚悟して出た」と、代表漏れの可能性も覚悟した。
日本女子シングルス初の五輪メダルを獲得した充実のシーズンの最後に訪れた試練。ただ、奥原は「五輪が終わってから(怪我で)苦しかった。でも、この壁も乗り越えていきたい」と涙を拭い、前を向いた。