バド奥原、涙の棄権 右肩痛で連覇逃す「苦しかった」
「バドミントン・全日本総合選手権」(1日、代々木第二体育館)
2回戦が行われ、女子シングルスでリオ五輪銅メダリストの奥原希望(21)=日本ユニシス=は右肩痛の影響もあり、鈴木温子(ヨネックス)に第1ゲームを23-25で奪われ、第2ゲームも2-11とされたところで途中棄権し、連覇を逃した。女子ダブルスでリオ五輪金メダルの高橋礼華(26)、松友美佐紀(24)=日本ユニシス=組はストレート勝ちで8強入りを決めた。
リオ五輪で誕生したニューヒロインの今年最後の試合は、悔し涙で幕を閉じた。第2ゲーム途中で棄権を決めると、奥原の目から大粒の涙がこぼれた。
「こういう形で終わってしまって、悔しいし、残念です」。
9月下旬から痛めている右肩の影響で、全力のショットは打てなかった。ラリーでは粘りを見せたが、ことごとく競り負けた。所属の小宮山監督が「正直、出られるような状態ではなかった」という満身創痍(そうい)の体で必死にシャトルを追ったが、最後はチームからストップが掛かった。
充実のシーズンの最後に訪れた試練。今後は精密検査を受け、治療に専念する。奥原は「五輪が終わってから苦しかった。でも、この壁も乗り越えていきたい」と涙をぬぐった。