西本みそぎV王手 来季のA代表復帰を決める
「バドミントン・全日本総合選手権」(3日、代々木第二体育館)
各種目の準決勝が行われ、男子シングルスでは第1シードの西本拳太(22)=中大=が、上田拓馬(日本ユニシス)を2-0で下し、初の決勝進出を決めた。今年4月の闇カジノ問題で日本代表指定を解除されたが、今回の決勝進出でA代表への復帰が決定的に。決勝では“みそぎ”の優勝を狙う。女子ダブルスはリオ五輪金メダリストの高橋礼華(26)、松友美佐紀(24)組=日本ユニシス、女子シングルスではリオ五輪8強の山口茜(19)=再春館製薬所=が決勝進出を決めた。
そのシャトルには贖罪(しょくざい)と感謝の思いが宿る。今年4月の闇カジノ問題で、無期限の資格停止処分となった田児賢一とともに違法カジノ店に行ったことを自己申告し、日本代表から除外された西本が、すべてストレート勝ちの快進撃で初の決勝進出。来季のA代表復帰を決めた。
「今大会は絶対優勝しないと駄目。そうじゃないと、僕は復活じゃない」。
西本自身は賭博行為は行っておらず、田児に連れられ店でジュースを飲んだだけだったが「20歳を超えたら自己責任。未熟だった」と、真摯(しんし)に受け止めている。日本協会の調査で自己申告したのも「人生が終わるまで黙っているのは無理」と思ったからだった。
小学生の頃から、しのぎを削ってきた同学年の桃田賢斗(NTT東日本)は無期限の大会出場停止処分で、復帰は来年5月以降とみられている。
一から出直し、ライバルとともに20年東京五輪を目指すためにも今大会は負けられない。「桃田が戻ってくるときに、自分が日本のトップでありたい」。“みそぎ”の優勝を再スタートの第一歩とする。