フィギュアジュニアGP 紀平、挽回4位も苦虫を噛み潰す…世界の壁痛感

 「フィギュアスケート・ジュニアGPファイナル」(9日、マルセイユ)

 ショートプログラム(SP)5位だった紀平梨花(14)=関大KFSC=がフリー120・38点の3位で合計175・16点の4位となった。全日本ジュニア女王の坂本花織(16)=神戸ク=が合計176・33点で3位。優勝はSP、フリーともに1位だったロシアのアリーナ・ザギトワで、合計207・43点だった。

 挽回の演技にも悔しさは残った。両手を前に出しフィニッシュすると、苦虫を噛み潰したように両目をつぶった。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は転倒した上、回転不足の判定。その後は引きずらず、大きなミスなくまとめた。表現力を示す5項目の構成点では6点台が並んだSPから一転、5つ中4つで7点台まで引き上げた。

 それでも首位ザキトワとはフリーだけで16・13点差。上位から大きく離されたのは、得点が1・1倍となる演技後半にジャンプを集中させたロシア勢と、体力面も考慮しバランス良く並べた日本勢との差が出た形だ。伸びしろたっぷりの14歳が、世界の壁の高さを痛感した。

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