「フィギュアスケート・ＧＰファイナル」（１０日、マルセイユ）

　男子フリーが行われ、宇野昌磨（１８）＝中京大＝はフリーで自己ベストを更新する１９５・６９点をマークし、２年連続の３位だった。フリー３位の１８７・３７点、総合２９３・９０点の羽生結弦（２２）＝ＡＮＡ＝が男女を通じて史上初となる４連覇を達成。羽生や宇野を上回る４種類の４回転を跳ぶネイサン・チェン（１７）＝米国＝がＳＰ５位から巻き返し２位、世界選手権２連覇中のハビエル・フェルナンデス（２５）＝スペイン＝は４位だった。

　冒頭の４回転フリップは１・００点の加点をもらい成功。続く４回転トーループの着氷はやや乱れ、後半の３回転ルッツにエッジエラーの判定を受けたが、今季自己最高を更新した。完璧な演技ではなかったが、それこそが宇野の伸びしろだろう。得点を確認すると、自らに拍手を送った。

　課題としてきた表現力も、５項目の構成点では羽生、フェルナンデスといった実力者に次ぐ３番目の高得点。試合後の会見では海外メディアから「昨季までのような勢いではなく、今季は表現力で演技をしていたように見える」との質問も出た。

　宇野は「湧き出てくる感情をどうやったら体で表現できるか考えて練習している」と返答。「コンディション調整も、メンタル的な部分も今季はかなりいい経験ができているので、それをシーズン後半で見せたい」とさらなる成長を感じさせた。