大阪薫英女学院・高松が爆走9人抜き!2度目の優勝に貢献

 「全国高校駅伝・女子」(25日、西京極陸上競技場発着=5区間)

 女子は大阪薫英女学院(大阪)が1時間7分24秒で2年ぶり2回目の優勝を飾った。2区の高松智美ムセンビ(2年)が区間2位の快走で9人を抜いて首位に立ち、逃げ切った。2位は西脇工(兵庫)で、3位は神村学園(鹿児島)。男子は倉敷(岡山)が2時間2分34秒をマークし、39回目の出場で初優勝した。岡山県勢の優勝も初めて。2位は佐久長聖(長野)で、3位は九州学院(熊本)。3連覇を狙った世羅(広島)は7位に終わった。

 師走の都大路を、148センチ、36キロの小さな体が独り占めした。10位でタスキを受けると、高松智美ムセンビの負けん気に火がついた。9人をごぼう抜きし、2区でトップに押し上げると、大阪薫英女学院は最後まで首位を譲らなかった。

 「前の人を全員抜く気持ちで走っている。前に人がいるのは嫌」。1・7キロで3位に上がり、2・3キロで2位。残り800メートルで先頭の長野東をとらえ、残り230メートルでギアをチェンジした。安田監督に「トップに立つのは4区ぐらいかなと思っていた」と言わしめる爆走だった。

 ケニア出身の父、マクセルさんは01年の長野マラソンを制した。2歳違いの姉・望ムセンビは2年前の初Vメンバー。優勝に並ぶチャンスを前に、米国を拠点に陸上を続ける姉からはLINEで「落ち着いて走って」とメッセージが届いた。

 バネの利いた走りを支えるのは、留学生へのライバル心だ。

 「同じ高校生なのに、何で負けるんやろ?って…。気持ちの差だと思う」

 日本陸連から20年東京五輪での活躍を期待し選出した「ダイヤモンドアスリート」に認定されており、高校2年生にかかる期待は大きい。今年3月には標高1600メートルを超える米国の高地、アルバカーキで約1カ月間、武者修行。8月の高校総体3000メートルでは、高校歴代3位の8分58秒86をマークするまでに成長した。

 4年後については「まだまだ遠い。まずは勉強を頑張らなきゃ!!」と、高校生らしさをのぞかせる。まだ16歳。日本陸上界の原石は、まばゆいばかりの輝きを放っている。

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