真央トリプルアクセル転倒し12位…来季も現役続行の意思、3度目の五輪目指す
「フィギュアスケート・全日本選手権」(25日、東和薬品ラクタブドーム)
女子フリーが行われ、元世界女王の浅田真央(26)=中京大=は12位に終わったが、現役続行の意思を示した。
突きつけられた厳しい現実にも、真央の心はまだ折れてはいない。小学生の頃にもなかった全日本2桁順位。世界選手権はおろか、四大陸やアジア大会の代表入りも逃し、事実上早くも今季は終了した。若手の台頭も著しい。遠のいているように見える3度目の夢舞台。ただ、平昌五輪の行われる来季へ、挑戦の意志を問われた真央は、しっかりとうなずいた。
「そうですね、はい」-。
苦しい今季を象徴する演技となった。9カ月ぶりに解禁したSPに続いて、フリーでもトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑んだ。1回転半だったSPとは違い、踏み切りから鋭く回転したが、両足着氷となり転倒。回転不足も目立ち、終盤の3回転サルコーでも転倒した。
それでも慢性的な左膝の痛みから構成の難度を落としていたシーズン序盤とは違い、今大会はトリプルアクセルや連続3回転ジャンプを組み込み、14年ソチ五輪シーズン並みの演技に挑めた。「自分の今の最高のレベルでチャレンジできたことはうれしい」。取り戻せた“挑戦心”が、大きな光明だった。
現状では来季の五輪代表選考に大きく関わるGPシリーズに2戦出場できるかは不透明。来年の全日本のシード権を取れず、国内大会から出直しを強いられる可能性もある。
険しさを増す五輪ロード。ただ、真央はソチ五輪後に1年の休養を経て復帰してから、常に言い続けてきた。「自分が好きで戻ってきた。だから、最後までやりきりたい」。進み続ける。この道が誰でもなく、自分で選んだ道だから-。