早大“王者”の背中見える33秒差2位 復路で逆転優勝狙う
「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場)
6年ぶりの総合優勝を狙う早大は5時間34分18秒で、往路優勝の青学大と33秒差の2位につけた。区間賞こそいなかったが、2区を除く4区間の選手が区間4位以内の安定した走りを披露。前回大会9区区間賞の井戸浩貴(4年)ら主力も残る復路で逆転優勝を狙う。4、5区で奮闘した順大が3位。4位には東洋大、5位には駒大が続いた。
決して思い通りのレースではなくても、しっかりと“王者”の背中が見える位置で往路を終えた。名門復活を告げる6年ぶりの総合優勝へ、青学大とは33秒差。3区で区間2位の走りを見せた早大の平主将は「33秒差の2位は悪くない。復路の選手も今日の僕らの走りで感じる部分があるはず」と、逆転戴冠に自信をみなぎらせた。
大会2週間前にエース格の2年生永山と平主将が足に違和感を訴え、不安を抱えた状態でレースを迎えた。2区を走った永山は区間10位。続く3区の平主将も15キロ過ぎに左ふくらはぎがけいれんしたが、なんとか踏ん張り、タスキをつないだ。平主将は「僕さえ良ければ、もっといいレースができた」と悔やんだが、それでも青学大に迫れたのは、チームの地力が上がっている証拠。山上り5区で1分29秒差を33秒差まで詰めた安井は「青学が見える位置なのは最低限。復路は自信がある」と、仲間たちに思いを託した。
復路には前回9区区間賞の井戸ら主力級の選手が控える。相楽監督は「2分以内なら反撃できると思っていた」とうなずき、「青学も主力を復路に残しているので、楽観視はしない。(当日のエントリー変更で)3~4人代える」と、勝負手を打つことを示唆した。歴代2位の13度の優勝を誇る名門が、“ストップ・ザ・青学”の最後の砦(とりで)となる。