柔道・小川雄勢が“父離れ”V 基礎からつくり直し再出発!大目標はあえて口にせず
「柔道・東京都選手権」(15日、東京武道館)
全日本選手権(4月29日、千葉ポートアリーナ)の予選を兼ねて体重無差別で行われ、男子は18年世界選手権100キロ超級代表の小川雄勢(23)=パーク24=が3年ぶり2度目の優勝を果たした。決勝は90キロ級の小林悠輔(旭化成)と対戦し、6分16秒大内刈りによる有効で優勢勝ちした。男子は小川を含む10人、女子は8人が本戦の出場権を獲得した。
小川が“父離れ”で再出発した。92年バルセロナ五輪銀メダルの直也氏(51)を父に持つ大器は一時は東京五輪代表候補にもなったが、19年11月の講道館杯で7位に終わり完全消滅。「おやじの方が落ち込んでいた。逆に(父と)距離を空ける形になった」。以前は親子二人三脚で練習に励むことも多かったが、最近3カ月は自然に父と離れ、基礎的な練習から投げる形をつくり直しているという。
再起戦で優勝を果たし「最近結果が出ていなかったので、いい評価をつけられる」とうなずいたものの、24年パリ五輪といいう大目標はあえて口にせず、「今はどの試合で勝つというより、(課題として)練習している形が試合でできるか試している」とキッパリ。腰を据えて強化に取り組み、もう一度偉大な父の背中を追いかける。