35歳・佐田の海 8年ぶり2桁星 114場所目Vなら1909年以降2位のスロー記録
「大相撲夏場所・13日目」(20日、両国国技館)
平幕佐田の海が小結豊昇龍を寄り倒しで破って3敗を守り、トップに並んだ。初土俵から114場所目での初優勝なら、1909年の優勝制度導入以降2位のスロー記録。また35歳0カ月での初賜杯も昭和以降3位となる。横綱照ノ富士は大関貴景勝を下し、3敗を死守。2敗で単独トップだった隆の勝が関脇若隆景に敗れ、トップに3人が並んだ。宇良は関脇阿炎に敗れて4敗目を喫し、一歩後退。大関対決では、御嶽海に敗れた正代の負け越しが決まった。
優勝争いに食らいつく。佐田の海は低い姿勢から素早く飛び込んでもろ差し。豊昇龍に強引に振られて傾いたが、右足1本でバランスを取り、体を預けて一緒に倒れ込んだ。35歳が若さあふれる取り口で、22歳のホープを撃破。新入幕だった14年夏場所以来8年ぶりの2桁星に「足の感覚がすごくいい。よく足が出てくれている」と手応えを語った。
単独トップだった隆の勝が敗れたため、照ノ富士とともに3敗でトップに並んだ。初土俵から114場所目。初優勝となれば、歴代2位のスロー記録だ。さらに35歳0カ月は昭和以降3位の高齢記録となる。
同じしこ名で元小結だった父の背中を追い、2003年春場所で初土俵を踏んだベテラン。ここにきて一番の状態の良さを感じているという。「19年ちょっとの積み重ねが今。今が一番調子がいい」。特に手応えを感じているのは出足の感覚。「土俵に立っているだけで、足の裏全体でつかむというよりも、包んでくれている感じ」。師匠の教えを守り、本場所のない偶数月でも稽古を欠かさずに続けてきた。積み重ねが実った快進撃。毎場所連絡をくれる父にも「『相撲がよくなった』と言われる」と認められた。
泣いても笑っても残り2番。八角理事長(元横綱北勝海)は「いい流れになってきている。まじめにこつこつやるのが、いいんじゃないですかね」と奮闘をたたえた。14日目は大栄翔戦。「勝ち負けも大事ですけど、自分の相撲を取ることが大事」と佐田の海。悲願まであと少しだ。





