高梨沙羅「人生で一番の思い出」女子初のフライングヒルは“五輪以上”の感動体験 今季W杯未勝利も充実「来季につながる」

 ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(27)=クラレ=が27日、今季のW杯全体会を終えて羽田空港に帰国した。2季続けて優勝はなく、個人総合は9位で終幕。男子の小林陵侑、中村直幹と3人でチームを組み、新体制で臨んだシーズンを終え、「始めは数字を上げることができなかったが、後半は徐々に思っていることを体現できるようになってきた。来季につながる締めくくりができたんじゃないか」と前向きに受け止めた。

 17日のW杯(ノルウェー)では、女子では初めてとなるフライングヒル(ヒルサイズ=240メートル)が実施された。主戦場のノーマルヒルやラージヒル以上に、ライバルや仲間とたたえ合いながら、勇気を持って巨大ジャンプ台に向かっていった。「初めてで緊張していたが、私にとっては人生の中で一番の思い出になるような体験」と、感慨深げに振り返った。

 自身は6位だったものの、ともすれば“五輪以上”の体験だったとも明かし「自分の中でも(フライングヒルは)夢の一つだった。五輪よりもみんなで一緒に飛べている、作り上げている舞台という感じがして、すごく印象に残った。みんなが夢見ている舞台で、努力して切符を勝ち取って(出ている)選手全員を尊敬するし、誇りに思う。その一員になれたことは私の人生の糧になる」と実感を込めた。

 22年北京五輪でスーツ規程違反で失格となった失意を乗り越え、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を目指して競技生活を続行。来季は早くもプレ五輪シーズンとなるが、「今季はたくさん課題も出て、学びが多かった。課題を克服できるように、(オフは)来季につなげていけるような時間になればいい」と収穫を得た様子だった。

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