琴桜 50年ぶり勝ち名乗り 天国の祖父に届けた 改名後初白星も冷静「いつも通りやるだけ」

 熱海富士(左)を肩透かしで下した琴桜(撮影・西岡正)
 肩すかしで熱海富士を退けた琴桜(右)
 名古屋場所の優勝決定戦で北の富士(左)を破り優勝した横綱琴桜=1973年7月
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 「大相撲夏場所・2日目」(13日、両国国技館)

 琴ノ若改め大関琴桜が熱海富士を肩すかしで退け、初白星を挙げた。祖父で先代の横綱が1974年春場所14日目に勝利して以来、約50年ぶりに琴桜へ白星が付いた。他の大関陣は、かど番の霧島が平戸海を押し出して初勝利も、豊昇龍は関脇阿炎に押し出されて2連敗。横綱照ノ富士と大関貴景勝は休場した。新小結の大の里は平幕高安に押し出されて初黒星を喫し、早くも三役以上の全勝はいなくなった。

 ここからが琴桜としてのスタートだ。2度目の立ち合いで脇を固めながら圧力をかけると、のぞかせた右をサッと引いて一瞬の肩すかし。館内に響き渡った1万8314日ぶりとなる『琴桜』の勝ち名乗りに大歓声がわき起こっても、顔色一つ変えず「(これまでと)別に変わんないですね」とクールな感想を残した。

 「集中していけたかなと思う。落ち着いていたんじゃないですか」。新進気鋭の熱海富士を冷静な取り口で撃破した。母の日の初日は黒星だったが「勝って白星を届けるのが一番ですから」と、一日遅れで、母でおかみの真千子さんに最高のプレゼントを贈った。15日に56歳の誕生日を迎える、父で師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の前祝いも果たした。

 小学生の頃に交わした、祖父で先代の横綱との約束を果たし、今場所から「琴桜」を襲名。周囲は先代と重ね、比べるが、自身は己の道を突き進むだけだ。「そこ(しこ名)にとらわれて自分らしくいけないのが一番良くない。別に何かが変わるわけではない」と、改名後の初白星にも特別、一喜一憂はしない。

 初日は横綱、大関が総崩れし、2日目は照ノ富士と貴景勝が休場。土俵で戦い続ける大関としての重責は日に日に高まるが、その重圧も関係ない。「人がどうとかではなくて、いつも通りやるだけ」とブレずに、自分らしい琴桜の相撲を貫いていく。

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