宇野、成長示した男子SP2位発進
「フィギュアスケート・四大陸選手権」(19日、台北)
男子ショートプログラム(SP)が行われ、3月の世界選手権(米ボストン)代表の宇野昌磨(18)=中京大中京高=は自己ベストとなる92・99点をマークし、2位につけた。4回転ルッツを決めた“4000年に一人のジャンパー”金博洋(中国)が98・45点で首位に立った。日本勢では無良崇人(25)=洋菓子のヒロタ=は89・08点で4位、田中刑事(21)=倉敷芸術科学大=は自己ベストの74・82点で7位につけた。
着実な成長カーブを描く次代のエース、宇野が、2016年初戦も上々のスタートを切った。完璧な内容ではなかったものの。自己ベストの92・99点をマーク。納得の内容に笑顔もこぼれた。
冒頭の4回転トーループではやや空中で姿勢が乱れたが、何とかこらえて着氷すると、SP「Legends」のハイテンポなダンスナンバーにのり、スピード感あふれる滑りを披露。後半のトリプルアクセル、連続3回転ジャンプを鮮やかに決めて、華麗にフィニッシュすると、りりしい瞳で、台湾のファンのハートを射抜いた。
公式練習ではまだ試合では誰も跳んだことのない4回転ループにも果敢に挑戦し、3度着氷させてみせた。あの羽生結弦も習得を目指している大技。“絶対王者”に食らいつくべく、貪欲に日々の研さんを積んでいる。
1年前の今大会でシニア国際大会デビュー。5位に終わり、涙を流した。21日のフリー。1年間の進化を示す優勝で、世界選手権(3月・米ボストン)の舞台で待つ羽生に挑戦状をたたきつける。