キヨシ監督 あいさつに無反応に怒り爆発「そういうのはイヤなんだ」

 【2012年2月2日付デイリースポーツ紙面より】

 中畑劇場は120点の幕開け‐。DeNAの中畑清監督(58)が1日、沖縄・宜野湾市でキャンプ初日を迎えた。ジャンパーを脱いでのユニホームお披露目に始まり、選手への初説教、初ノックに、特守の盛り上げ役も。施設内を縦横無尽に動き回った指揮官は「初日としては120点をあげたい」と満足そうだった。

 初日の締めは、ファン、報道陣をも巻き込んでの一本締めだった。迎えの車に乗る直前、輪の中心に立った中畑監督は「ヨ~ッ」と音頭を取って両手をパンッ。自己採点「120点」の初日を終えた。

 58歳の指揮官は球場到着から宿舎に帰るまで、周囲を巻き込みながら、パワフルに動き回った。第1幕は練習開始前のグラウンドから。「暑いので、脱がせていただきます」と、カメラの放列に向かってジャンパーを脱ぎ、初めて背番号70のユニホーム姿を披露。それは、2000年に師匠である長嶋監督が江藤へのノック前にジャンパーを脱ぎ背番号3をお披露目したのを思い起こさせる光景だった。

 もっともそのとき、平日の午前9時過ぎとあってスタンドは人影まばら。だが、その観客も最終的には1000人に膨らみ、報道陣は178人と史上最多規模にヒートアップした。

 アップ前に選手を集めての訓示では、いきなり説教も飛んだ。森本らが“声出し”として大声であいさつ後に目標を口にしたが、そのあいさつに対して選手が無反応だったことに怒り爆発。「『おはようーございます』と言ったときに反応が鈍い。そういうのはイヤなんだ。細かいことだけど大事なこと。ちゃんと反応しろよ!」。それを機に球場には選手の元気な声が響くようになった。

 投手陣のゴロ捕球では、突如ノッカー役も務めた。これには「10点だな。空振りはなかったけど、芯に当たってない」と反省の弁。自主トレ不足を実感して、筒香、内藤の特守には、ノックバットは持たずに声で参戦。後方からヤジを飛ばし、褒めて、落として、持ち上げて。ギャラリーに「いいプレーには拍手をあげて下さい。盛り上がりますから」とお願いして、約40分の特守をサポートした。

 「やっちゃるけん!」の宣言通り、密度の濃い一日を過ごした指揮官は「自分のイメージに近いものになった。声も出たし、元気も良かった」。最下位からの脱出に向け、まずは順調に滑り出した。

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