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バカになれ!猪木が清武に金言ビンタ

 猪木(右)から闘魂を注入される清武弘嗣。ロンドン五輪、ドイツ1部ニュルンベルク移籍を目前に控えるサムライが愛のビンタで覚醒する?(撮影・吉田 風)

 “燃える闘魂”アントニオ猪木・IGF会長(69)が25日、大阪市南津守のC大阪練習場を激励訪問。ロンドン五輪を目前に控えるMF清武弘嗣(22)、MF山口蛍(21)、MF扇原貴宏(20)らに強烈ビンタで闘魂を注入した。中でも、今夏ドイツ1部ニュルンベルクに移籍する清武には「バカになれ!恥をかけ!」と猪木節で激励。「若いんだから!」と“夜遊び”まで奨励した。

 172センチ、66キロの肉体が吹っ飛ばんばかりの衝撃音だった。日焼けした顔がゆがむ。「ありがとうございました!」。額が膝に届くほど深々とお辞儀したMF清武の右ほほは、真っ赤に腫れた。

 燃える闘魂が激励にやってきた。平成元年生まれの清武は、猪木の全盛期を知らない。30歳の元日本代表DF茂庭が、21歳のMF山口、20歳のMF扇原を含む五輪代表トリオを指さし、「猪木さんのすごさを分かってない。AKBの前田敦子が来るより、ずっとすごいことだぞ!」と最敬礼。赤タオルにサインし、1、2、3、ダァ〜ッ!と、お決まりの儀式を終えた猪木がピッチを去ろうとすると、果敢に闘魂注入を願い出た。茂庭、柿谷、山口と列をなす勇者?の後に清武が、「オレも!」と続いた。

 「痛い…」。清武は思わず苦笑いしたが、ロンドン五輪、ドイツ1部・ニュルンベルク移籍を目前に控える現在の心境を猪木に告白。今季2得点とC大阪でやり残した思い…。ここぞとばかり、悩みを打ち明けた。

 清武「僕はプレッシャーに弱いんです。今季は8番という大切な番号を頂きましたが、結果が出ていない。期待されたときに、どうすればいいのか、いまだに分からないんです」

 猪木はしばらく視線を宙に巡らせた後、静かにこう切り出した。

 猪木「バカになれ。とことん、バカになれ。恥をかけ。とことん恥をかけ。格好つけた自分を捨てて、恥をかいて、かいて、かきまくれば、本当の自分、潜在的な自分の姿が見えてくる」

 清武は真剣なまなざしで猪木節にうなずき、次の言葉を待った。

 猪木「すぐエロい話になるけども…。若い時は、元気をどこかでばらまかないと。そういうときは街に出たり…それ以上は言えないけど。ワハハハ…」

 夜遊びの勧め!?リップサービスも交えながら、猪木は豪快に笑った。ロンドンで躍動し、ドイツで羽ばたくために足りないものは…。清武は燃える闘魂の金言をしっかり胸に刻んだ。

(2012年6月26日)

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