遼、好相性のコースで上々の6位発進
「中日クラウンズ・第1日」(1日、名古屋GC和合コース=パー70)
2010年の最終日に、当時世界主要ツアーで最少記録の58をマークした石川遼(22)=CASIO=が5バーディー、1ボギーの4アンダー、66で回り、トップと6打差の6位と好位置につけた。大会2連覇を狙う松村道央(30)=吉野電化工業=がボギーなしの10バーディーで60をマーク、単独首位に立った。前週優勝の藤田寛之と67歳の尾崎将司は71の48位だった。
2年ぶりに戻ってきた大会で石川は伸び伸びとプレーを続け、首位と6打差の4アンダーと好発進を決めた。
1、2、4番と出だしで3バーディーを決めるなどロケットスタートに成功。「チャンスにつけられてパーオンもかなりの数できた。これが和合でアンダーで回るための大事な部分。常にバーディーパットを打つということを優先した」。
パットでのバーディーチャンスがなかったのは、ボギーとなった15番など後半の3ホールだけ。後半は風の影響もあってスコアは伸びなかったが、「修正箇所はほとんどない。初日としてはいいスタートを切れた」と胸をなで下ろした。
プレー以外の部分でも視野は広い。ラウンド中に手持ちのスコアボードを抱える係員に数字が間違っていることをすぐに指摘すれば、ホールアウト直後にはグリーン周りにいたテレビクルーに対し、次の組の打球が来る恐れがある旨を伝え、早めに撤収するよう促すなど冷静そのものだ。 2010年の最終日に58をたたき出し、逆転優勝した思い出深いコース。初出場で予選落ちした2008年を除いて5回連続となるアンダーパースタートを切り、「2日目、3日目までは自分の目の前の一打に集中し、最終日に優勝争いができれば」。4年ぶりの大会Vを狙ってビッグスコアに挑む。