桃子4位浮上“金言”胸に3年ぶりVへ
「ほけんの窓口レディース・第2日」(17日、福岡CC=パー72)
33位から出た上田桃子(27)=フリー=が66で回り、通算5アンダーで首位と2打差の4位に浮上した。元福岡ソフトバンク投手の斉藤和巳氏からもらった“金言”を胸に、5連続バーディーを含む9バーディー、3ボギーで回り、11年ミズノ・クラシック以来3年ぶりの優勝を視界に捉えた。初日首位タイのアマチュア、柏原明日架(18)=日章学園高出=は68と伸ばし、通算7アンダーで単独トップとなり、ツアー史上5人目のアマチュア優勝に王手をかけた。
止まらないアマ旋風の中、桃子が久々に存在感を見せつけた。出だしの1番パー5。第3打をピンそば2メートルにつけてバーディーを奪うと、その後も3~4メートルのパットを次々に沈めて圧巻の5連続バーディー。6つ伸ばして4位に浮上し、「いい集中力で、リラックスしてできた」と満足そうにうなずいた。
米ツアーを撤退し、今季、7年ぶりに国内ツアーを主戦場としている。「最低でも自分の年間最多勝利(07年の5勝)を上回る」という目標を立てながらここまで未勝利。8試合で予選落ちが4度と苦しんでいた。
そんな上田に、ホークスの元エースから助言が送られた。初日を終えた夜、親交がある斉藤氏と会食。「勝ち負けにこだわりすぎないほうがいい」とアドバイスされた。「(目の前の状況に対して)『これをやろう』という意識で回った。バーディーでも、ボギーでもいい感情でプレーできた」。心の振り幅を抑え、高い集中力で難コースを攻略した。
この日単独首位に立った柏原や勝みなみ(鹿児島高1年)らアマチュア選手の活躍が目立つ。「技術面は僅差で、アマチュア選手には勢いがある」と認めながらも「自分らしく攻める気持ちを忘れず、落ち着いてやりたい」。元賞金女王が意地を見せる。