【舩越園子の目】松山&遼よ元気と欲を
「全米プロ選手権・第1日」(7日、バルハラGC=パー71)
全米プロの出場さえ危ぶまれたタイガー・ウッズは「勝てるか?」の問いに「イエス」と即答。勝利への渇望はすごいものだと思っていたら、3オーバーと出遅れた初日のラウンド後も強気な発言だった。
「明日は嵐で中断や持ち越しもあるだろうから、第2ラウンド終了までにアンダーパーに戻せば、まだいける」。嵐でみんながスコアを落とす中、自分は嵐を駆け抜け、浮上しようという強い気概がすごい。
ロリー・マキロイは10番のダブルボギーに続き11番でボギーを叩いた自分に腹を立て、自身に喝を入れながら臨んだ12番以降、5バーディーを奪って4位に浮上。その気迫がすごかった。首位に立ったリー・ウェストウッドは、ボギーもダブルボギーも喫しながら「欠点が一つもないラウンドだった」と言ってのけた。その図々しさがすごかった。
そんな彼らと比べると、初日の日本人選手は控えめすぎたように思う。松山は不調の中で「よくイーブンパーで回れた」、石川は「内容は悪くなかった」と悪い中にも光明を見い出していたけれど、そんなところに甘んじてどうする?ウッズらのような気概と気迫と図々しさで、もっと大胆にわがままにいっていい。元気と欲が足りないですよ、ジャパニーズ。(在米ゴルフジャーナリスト)