鈴木愛67で単独首位 母に恩返しVだ

 「日本プロ選手権コニカミノルタ杯・第2日」(12日、美奈木GC=パー72)

 2位から出たプロ2年目の鈴木愛(20)=フリー=が5バーディー、ボギーなしの自己ベスト67で回り、通算7アンダーで2位に4打差をつけて単独首位に立った。メジャーでツアー初Vと、06年に宮里藍が記録した21歳83日の大会最年少優勝更新を狙う。2位には通算3アンダーの穴井詩(26)=GOLF5、さらに1打差の3位に通算2アンダーの成田美寿々(21)=オンワードホールディングス=ら3人が続いた。

 最後まで鈴木の勢いは止まらなかった。18番、ピンまで残り128ヤードの第3打。「ボギーでも仕方ない」と9Iを無欲で振り抜くと、カップ1・5メートルにピタリ。唯一のノーボギーで締めた。

 前半1番で1メートルを沈めてバーディー発進。後半16、17番は3メートル、4メートルを鮮やかにねじ込んだ。5バーディーを奪い、ツアー自己ベストの67で回り、単独首位。国内最強女子プロ決定戦で、並み居る実力者を抑えた。

 「ノーボギーとはラウンド後に気づいた。自分でもビックリ。100点です」と会心の笑みを浮かべた。

 負けん気が持ち味だ。11歳でゴルフを始め、ラウンドした際、「本気で僕に勝つつもりで回っていた」と南秀樹コーチ(40)は振り返る。ティーも男子と同じバックからが当たり前。男子に飛距離で負けては悔しがった。

 中学生で「プロになる」と宣言した。徳島から鳥取の倉吉北高に進学を決めた際は、材木店をたたんで鈴木家ごと鳥取に引っ越し。“イケイケ”の娘を家族でサポートした。

 昨年プロデビューして以降、母・美江さん(43)とツアーを転戦。1年で愛車のマーチを乗りつぶした。「運転は私が9割。愛はほとんど寝ている」と言う母に、“愛の恩返し”となるメジャーでツアー初Vを贈る。

 最終日に20歳と128日での制覇なら大会最年少。メジャー優勝でも史上3番目の年少記録となる。「あと2日は長いようで短い。人生の大チャンス」。昨年プロテストに合格した思い出の地で歴史に名を刻む。

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