さくら65で3位浮上 見えたミセス初V
「富士通レディース・第2日」(18日、セブンハンドレッドC西C=パー72)
9位で出た横峯さくら(28)=エプソン=が7バーディー、ボギーなしの65をマーク、通算9アンダーで3位に浮上した。最終日2打差を逆転すれば、4月の結婚発表後初優勝で生涯獲得賞金10億円超えを達成する。2週連続Vを目指すアン・ソンジュ(27)=韓国=が通算11アンダーで首位をキープ。初優勝がかかる菊地絵理香(26)=オンワードホールディングス=が1打差の2位。宮里藍(29)=サントリー=はイーブンパー29位で予選通過した。
急がずあわてず、横峯がスコアを伸ばす。1番で4メートルを沈めると、ボギーなしで7バーディーを量産。3番では5メートル、12番では8メートルのロングパットも決めた。「今日は90点くらい。パッティングが一番よかった」と、笑顔の花を咲かせた。
キーワードは「ゆっくり」。前日のホールアウト後、専属キャディーのジョン・ベネットさんに「パットを打つ前の素振りが速い」と指摘を受け、はっと気がついた。すぐに通常は3個のボールを続けて打つところを、1個を試合と同じように丁寧に打つ練習に変更し、感覚を修正。この日の爆発につなげた。
「昨日まで素振りが速くて距離感が合わなかったけど、今日は距離をしっかり合わせることができた。久しぶりにいい感触です」
気持ちの面も充実している。今週は夫のメンタルトレーナー森川陽太郎さん(33)にコースの花を見たり、もっと視野を広く持つようアドバイスを受けての出場。「結婚後は早く勝たなきゃという方向にばかりいっていたんですが、今週は楽な気持ちで臨めている」と森川さん。技と体に心も追いついた。
昨年11月の伊藤園レディース以来の通算23勝目を挙げれば、ミセス初Vと生涯獲得賞金10億円突破を達成する。年末には森川さんと華燭の典を挙げる段取りだ。今季初優勝で花を添えたいが「10億円は実感が湧かない。久しぶりの期待にこたえたいけど、空回りしないようにゴルフに徹したい」。しっかり足元を見つめた。