スピース初V「この勝利はステップ」

 「マスターズ・最終日」(12日、オーガスタ・ナショナルGC=パー72)

 大会史上最少に並ぶ通算18アンダーを記録した21歳8カ月のジョーダン・スピース(21)=米国=が初優勝。21歳3カ月で制したタイガー・ウッズ(39)=米国=に次ぐ史上2番目の年少優勝となった。

 勝った瞬間、スピースは両手で顔を覆って感激をかみしめた。すぐに満面の笑みでガッツポーズを連発。初出場した昨年。3日目まで首位に立ちながら、最後は2位に終わったスピースが“百倍返し”で優勝をもぎ取った。

 2位に4打差をつけて最終日に臨んだ。追われる重圧の中でパットがさえ、1番のバーディーで「落ち着いた」という。コースでは、昨年の教訓から「忍耐」という言葉を何度も口にした。前夜は「映画『(邦題)寝取られ男のラブ♂バカンス』を見ていた。世界最高の映画だったよ」と、リラックスに努めたことを明かした。

 3人きょうだいの長男。障害のある末の妹をかわいがる優しい兄だ。年長者とも名前で呼び合うことの多い米国で、姓に「ミスター」とつける律義な青年でもある。父は大学で野球、母はバスケットボールの選手だったスポーツ一家の長男は、野球少年でもあった。「ゴルフに集中したいと父に言うのが人生で一番大変なことだった」という。

 「グリーンジャケットに袖を通し、マスターズの歴史に名前を刻めたことは本当に幸せ。でも、まだナンバーワンとは思っていない。この勝利は大きなステップだけど、そこに向かう努力を続けないと」。完全な世代交代まで、歩みを止めない。

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