復活の矢野!10アンダー単独首位!
「ISPSハンダグローバルカップ・第2日」(26日、ヴィンテージGC=パー72)
首位タイから出た矢野東(37)=フリー=が6バーディー、1ボギーの66で回り、2位に3打差の通算10アンダーで単独トップに立った。昨季は大不振に陥り、12年間守り続けた賞金シードから陥落。どん底からの再起を懸け、7年ぶり4度目のツアー優勝を狙う。
右拳を握り締めた。17番パー3。グリーン手前の花道からピンまで20ヤードの第2打をサンドウエッジで直接沈めてチップインバーディー。矢野は思わず声を上げ、小さくガッツポーズした。
「一番苦手にしていたアプローチ。ずっと練習してきたことが報われて本当にうれしい。天気が悪くてくじけそうだったけど本当にうれしかった」
08年には年間2勝を挙げ、賞金ランク2位になった。しかし、徐々にゴルフ人生は下降線をたどり、昨季の不振によってシード権を喪失。不振の最大の原因が、苦手意識ばかりが膨らんでしまったアプローチだった。
「グリーンを外してもパター。ラフからもパターでいくゴルフ。アプローチイップスになりかけていた」
茨城県石岡市のゴルフ場に通い詰め、師事する内藤雄士コーチとアプローチの練習を重ねた。球を上げず、転がして寄せるという「基礎中の基礎」に立ち返り、次第に光が見えてきた。3日目はポールター、アイケンの外国人実力者と同組だが、「それどころじゃない」。矢野は自分自身との戦いに挑む。