原江里菜Vに感涙…2541日ぶり
「大東建託いい部屋ネットレディース・最終日」(2日、鳴沢GC=パー72)
初日から首位の原江里菜(27)=NEC=が3バーディー、2ボギーの71でまとめ、通算9アンダーで7季ぶりのツアー2勝目を挙げた。2008年NEC軽井沢72以来2541日ぶりのVに大粒の涙をこぼした。新垣比菜(沖縄・興南高2年)は通算5アンダーで7位に入り、ツアー史上初となるアマチュアの3週連続トップ10入りを果たした。
7年分の思いを込めた熱い涙が頬を伝った。原は10センチのウイニングパットを沈めると、右手を何度も突き上げた。同組のアン・ソンジュ、そしてイ・ボミ、たくさんのツアー仲間と抱き合い、喜びをかみしめた。
最初の優勝は2541日前で、勝ち方を忘れていた。この日も2位に2打差をつけてのスタートだったが、優勝できるかどうかは半信半疑だった。だが、アン・ソンジュに2番で並ばれ、自分が4番でボギーをたたいて抜き去られると「逆に気持ちが楽になって吹っ切れた」と、いつもの自分を取り戻した。
14番パー5で第3打を80センチにつけてバーディーを奪い、15番で2メートルを冷静に沈めて単独首位を奪い返した。446ヤードの難しい16番パー4をパーで切り抜けて初めて優勝を意識。最終18番パー5は2オンも狙えたが、慎重にセカンドを刻んで復活Vをたぐり寄せた。
08年の初優勝は20歳の勢いもあった。10、11年には不振でシードを失う苦労を味わった。だが、森守洋コーチに指導を仰ぐようになってからみるみる立ち直り、12年には賞金シードを復活させ、昨年は賞金ランク9位に入るまで復調。あとはいつ優勝を果たすか、に注目が集まっていた。
「今はすごくほっとしている。やっと解放されました。ようやくやってきたことが結果として出た。でも、これからもやらなくちゃいけないことは変わらない。来週からも気を引き締めていきます」。涙で乾いた目は晴れ晴れと輝き、早くも3勝目を見つめていた。