松山 左手痛発症にイラッ シャフトを曲げるも怒りの首位キープ
「男子ゴルフ・三井住友VISA太平洋マスターズ・第2日」(11日、太平洋クラブ御殿場C=パー72)
松山英樹(24)=LEXUS=が圧倒的な強さを見せつけている。前日の首筋痛に続き、この日は左手痛に見舞われたが、それでも7バーディー、1ボギーの66で通算13アンダーに伸ばし、2位に2打差をつけて首位を守った。2位以下は韓国勢が続き、藤田寛之、宮本勝昌らが通算7アンダーで日本勢2番手の5位。前週優勝で賞金ランク首位の谷原秀人は予選落ちした。
松山は珍しくもたついていた。3番で3打目のロブショットをミスすると、6番では1打目をフェアウエー右側の松の木にぶち当てた。きっちりリカバリーしてバーディーを奪った裏で、“緊急事態”が起きていた。
前日までの首痛に加え、今度は左腕に違和感が発生。4、5番と、5、6番のホール間で飯田トレーナーを呼び、入念にマッサージを受けた。左肘から手首付近までの筋肉を解きほぐし、手首付近に二重にテープを巻いて応急措置した。
さらに、想定外の“失態”まで犯してしまった。13番パー3。1打目をグリーン左手前のバンカーに力なく打ち込むと、湧き上がった怒りをクラブにぶつけた。ティーグラウンドに向けた7番アイアンに全体重をかけると、シャフトはグニャリと曲がってしまった。
「悔しくて体重を乗っけたらちょっと体重(89キロ)が重すぎましたね。次からはミスショットしても穏やかにいきたい」。だが、アイアンを1本失ったことが、猛チャージの発火点になった。
14番で2打目をピン右2メートルに寄せ、15番では残り100ヤードの2打目を50センチにピタリ。16番でも2打目を2メートルに寄せて、鮮烈な3連続バーディー奪取。上がり5ホールで4バーディーを奪い、「いい形でフィニッシュできた」と貫禄たっぷりにうなずいた。