欧州ツアー5年の“ベテラン”川村昌弘が感じる日本の若手の底力「驚きはしない」

 「男子ゴルフ・ISPSハンダ欧州・日本トーナメント・第2日」(26日、太平洋C御殿場C=パー70)

 欧州ツアーを主戦場とする川村昌弘(30)=JCR Pharmaceuticals=が、日没サスペンデッドとなっていた第1Rを4アンダーの6位。引き続きプレーした第2Rは4バーディー、2ボギーの68で回り、通算6アンダーで暫定10位付近につけた。

 午前6時半からの競技再開に、「なんせ朝が早くて眠たかった」。1日22ホールと少々をラウンドする長丁場で、第2Rは伸ばし切れなかっただけに「何も良くなかったけど、めちゃくちゃ悪くもなかったので。終盤は疲れてアイアンもピンに絡まなかった」と話した。

 2018年の欧州ツアーQT突破後、同ツアーのシードを6季連続で維持。年間20試合以上を戦う中でも母国開催は年に1度で、ファンにとってはプレーする姿を見られる貴重な機会。「日本で応援してくれる人にとっては、もう渾身(こんしん)の試合。自分も本当に祈る気持ちで『ここだけは頼むぞ』という感じなので」と普段よりもプレッシャーが掛かる一戦で、まずは上位で予選を通過できたことにホッとした表情を浮かべた。

 ここ1年は欧州ツアーでの日本選手の活躍も目立つ。昨年9月のフランス・オープンを制した久常涼や星野陸也、中島啓太が勝利を挙げた。ただ、先に長く同ツアーでプレーする川村は「移動とか環境になじめば、日本の選手はゴルフがうまい。全然驚きはしないですし、『普通にそうだよね』という感覚です」と後輩たちの活躍を見ている。

 ただ、海外で活躍するには必要なことがあるという。ひとつは世界のコースへの対応力。「国が変わるとコースが変わる。日本だったら(コースの特色に大きな差があるのは)北海道と沖縄くらいかなと思うんですけど」。

 もうひとつは「ゴルフ以外のことに“グッと”来ちゃうと難しい」。食事や生活面など、コース以外での対応力が必要なのだという。「好き嫌いがある子だったら(食事を)探すのも大変だと思う。自分は楽しめてますけど。若いうちに来れば楽しいと思いますよ」とひょうひょうとした表情で語る。

 実際、3月のヒーロー・インド・オープンを制した中島啓太は、世界で戦うためにゴルフ以外にも努力と苦労を重ねていた。今週もDPワールドツアーのテレビインタビューには通訳を介さず答えているが、「自分でやっていかないといけないところ」と、さも当然な表情。優勝したインドの大会期間中には「毎晩お腹を壊した」と体重を3キロ落としたが、「でもちゃんと食事は取っていたんですよ」と体力を必死に維持しているようだった。

 世界での戦いには過酷な側面があることは間違いない。それでも、欧州で優勝した3人は「楽しめてると思いますよ」と川村は見る。「やっぱりあとはゴルフするだけになっちゃえば、みんなゴルフはうまい」と本領を発揮できているからこそ、後輩たちの勝利にはおどろかなかったわけだ。

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