俳優の織田裕二(44)が23日、都内で行われた主演映画「踊る大捜査線　ＴＨＥ　ＦＩＮＡＬ　新たなる希望」（９月７日公開）の完成披露試写会に登場し、涙で「踊る‐」シリーズの完結宣言をした。

　97年にフジテレビ系ドラマとしてスタートした人気シリーズの最終話となる作品で、上映後には４０００人のファンのスタンディングオベーションが起こった。

　15年に渡り人気キャラクター・青島を演じた織田は客席を見回し、感無量といった表情を浮かべていたが「これで、さよならです」と切り出すとこらえきれずに涙。一度後ろを向いて呼吸を整え、目を真っ赤にしながら「15年、うれしい事も悲しい事もあったが、本当に感謝です。始まったものは、終わります。でも、会いたくなったら僕たちはいつもそばにいます」と力を込めて終わりを告げた。

　通常の試写会では、上映前だけの舞台あいさつだが、この日は、織田ら出演者も客席でファンとともに鑑賞。上演後にも織田をはじめ、柳葉敏郎、真矢みき、筧利夫らオールスターキャストが勢揃いして、舞台あいさつを行った。

　最後の「踊る‐」に、上映前から会場は手拍子が沸き起こるなど異様な盛り上がりだった。大きな歓声に迎えられた織田は、「こんな試写会、初めてです。いつも皆さんにやられます」と笑顔を見せ、「青島」との別れに「寂しいが、どかんと花火を打ち上げたい。これが本当に最後。１カットも見逃さずに焼き付けてください」と呼びかけていた。

　「踊る大捜査線」は97年にフジテレビで放送され、98年に劇場第１弾が公開。興行収入１０１億円と、当時の日本実写映画興行史上歴代３位の成績を記録した。03年公開の劇場版第２弾「踊る大捜査線ＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ２　レインボーブリッジを封鎖せよ！」は観客動員１２６０万人、興収１７３・５億円という驚異的な成績をあげ、日本の実写映画の動員及び興収記録を塗り替え、頂点（１位）に立った。今もこの驚異的な記録は破られていない。