石川佳純 中国ワールドカップ出場断念

 日本卓球協会は19日、ロンドン五輪卓球女子団体銀メダリストの石川佳純(19)=全農=が、中国・黄石市で開催予定の女子ワールドカップ(21日開幕)の出場を断念したと発表した。尖閣諸島国有化に抗議する反日デモの激化などにより、中国側から「安全確保が難しい」との申し入れがあり、決断。前日はバドミントンの中国選手が来日をキャンセルするなど、悪化する日中関係の余波は、スポーツ界にも広がっている。

 尖閣諸島の領有権をめぐり中国国内で反日デモや暴行事件が起きる中、日本側は国際卓球連盟、中国卓球協会と調整を重ねたが、この日午前、中国卓球協会から「安全を確保するのが困難な状況にあるので、石川選手の出場について再考してほしい」と連絡が入り、欠場を決定した。

 ロンドン五輪シングルスでも4位に輝いた石川は、五輪後最初の大会となるはずだったW杯に備え、11日に北京へ出発。同大会にはロンドン五輪シングルス3位決定戦で敗れたフェン・ティアンウェイ(シンガポール)も出場予定で、リベンジに向け、シンガポール代表監督の劉国棟コーチの指導を受けながら合宿を行っていた。石川は近日中に帰国する予定。

「友好関係望む」 日本協会の前原正浩専務理事は「石川選手も出場を希望していた大会なので残念だ。中国協会からは、日本とは今後も友好的な関係を保つことを望んでいるとの連絡があった」と、話した。

 石川は10月からの中国超級リーグ参戦も目指しており、複数のチームからオファーもあったが、緊迫する日中関係から、参戦は白紙となりそうだ。

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