死のドリフト!神戸港で海に車転落
24日午前2時50分ごろ、神戸市中央区の神戸港で友人4人が乗った乗用車が海に転落し男女3人が死亡。助手席の飲食店アルバイト・吉田和矢さん(24)は自力で脱出した。神戸水上署は車体を横滑りさせて曲がるドリフト走行中に運転を誤ったとみて、自動車運転過失致死の疑いで調べている。亡くなったのは運転していたとみられる神戸市灘区の飲食店アルバイト井関郁弥さん(24)、同東灘区のボウリング場アルバイト板井裕介さん(25)、同中央区の神戸学院大生・平野和音さん(21)。
現場は大型倉庫が並行して立つ突堤の先の岸壁。見物人はいなかったという。車は白のセダン、釧路ナンバーで井関さんが友人から借りた。倉庫横の直線を海側へ直進後、右折しようとしたが曲がりきれず転落したとみられる。現場のタイヤ痕などから、車は時速60~70キロ出ていたとみられ、約45度しか曲がれていなかった。
救命ボートなどで引き上げられた3人は心肺停止状態で、蘇生措置が施されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。助手席側の壊れた窓ガラスから脱出した吉田さんは「ドリフトをやりはじめたころに事故が起きた」「4人で六甲山に夜景を見に行った後、港に移動し、ドリフトを始めた」と話しているという。
ドリフト‐は漫画や映画のアクションシーンでよく描かれており、漫画「頭文字D」が有名。一方で、公道での暴走行為や死亡事故につながるケースも相次ぎ、警察が道交法違反容疑などで摘発を強化してきた。