アイドルグループ・ＡＫＢ４８のチームＡ公演の千秋楽が２９日、東京・秋葉原のＡＫＢ４８劇場で行われた。キャプテンとして約２年間チームを引っ張り、今後はチームＡに所属しながらＡＫＢグループの総監督となる高橋みなみ（２１）はステージ冒頭から号泣。「チームＡは私の宝です」と声を詰まらせた。各チームの千秋楽公演はこの日で終了。１１月１日のチームＫ公演から新体制公演がスタートする。

　万感の思いがこみ上げた。チームＡキャプテンとしての大役を終える高橋は、ステージ冒頭の自己紹介ＭＣから泣いていた。「いや～最後ですね」と切り出し、「あっという間の２年だった…。チームＡは宝です」と声を詰まらせた。

　高橋は０９年８月に最初のチーム替えが発表された際（新チームＡ初公演は１０年７月２７日）、キャプテンに就任。レッスン場で「他のチームでできないことを、このチームで出してほしい」とメンバーを鼓舞した。「２年間でみんな力がついたと思う。このチームのキャプテンで幸せでした」と感謝した。

　チームＡに残留するのは、高橋と篠田麻里子（２６）の２人だけ。今年は６月にＨＫＴへ移籍した指原莉乃（１９）を、８月には“盟友”前田敦子（２１）を見送った。今回は、ＪＫＴ４８へ移籍する仲川遥香（２０）、高城亜樹（２１）、ＨＫＴ４８へ移籍する多田愛佳（１７）をはじめ、１２人のメンバーとの“別れ”になった。

　メンバーのことを誰よりも思いやり、誰からも慕われた。終演直前、最後のあいさつのかけ声をしようとすると、次期キャプテンの篠田から「ちょっと待った！！」と遮られ、「この２年間すてきなチームＡになれたのも高橋キャプテンがいたから」と感謝された。

　今後はチームＡメンバーとしてだけでなく、総監督としてグループ全体を“統括”する。「キャプテンは卒業しますが、明日から総監督として頑張ります」と決意表明。公演後には劇場ロビーで「冷静！丁寧！正確に！やりたいことやってるか？チームＡ！！」と、ファンと異例の円陣を組んだ。新体制でも、チームＡ、そしてＡＫＢの中心には「たかみな」がいる。