朝日新聞出版社長が辞任…代行が直接謝罪

 週刊朝日が日本維新の会代表の橋下徹大阪市長の出自に関する連載記事を打ち切った問題で、朝日新聞出版は12日、神徳英雄社長が引責辞任すると発表した。週刊朝日の河畠大四前編集長は停職3カ月とした。朝日新聞出版の篠崎充社長代行ら幹部は同日、市役所を訪れ、橋下氏に「会社として人権意識が欠如していた。深く反省し、心からおわび申し上げる」と陳謝した。

 「全て理解できたし、全て納得できた」。自身のルーツを掲載した週刊朝日記事を、厳しく非難し続けてきた橋下市長は、朝日新聞グループの外部委員会が記事を「報道機関として、あってはならない過ちだ」と結論付けた検討結果の資料を満足げに一読すると、一転して矛を収めた。

 午後4時すぎ、報道陣が詰め掛けた市役所5階の応接室。緊張した面持ちで待っていた朝日新聞出版の篠崎充社長代行ら幹部3人は、橋下氏が現れると、深々と頭を下げた。

 「橋下市長が記者会見で言われたことと、まったく(検証結果は)同じです。記事は危険で、人権意識が欠如していた」。いすから身を乗り出して説明する3人とは対照的に、橋下氏は背もたれに寄り掛かり「はい」と相づちを繰り返しながら、聞き入った。

 橋下氏は「出自や血の論理を持ち出して人格否定するのは、今の日本社会ではあってはならない」と強調。「問題化した後、(同社関係者が)ツイッターで販売促進をしていた」と批判することも忘れなかった。

 これまで橋下氏は、執筆陣に加わったノンフィクション作家の佐野真一氏を呼び捨てで「(社会的に)抹殺する」と容赦ない表現でこき下ろしてきたが、約35分間の面会終了後は佐野氏について記者団に「週刊朝日の総括で納得している」と話し、不問にする考えを示した。

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