菅原文太、役者引退を表明
俳優の菅原文太(79)が役者業を引退したことが13日、分かった。
この日都内で行われた、菅原が名誉顧問を務める民間非営利団体(NPO)「ふるさと回帰支援センター」の設立10周年記念講演で「俳優?やめた」と断言。「今は全部デジタルでしょ。そういうの合わんのだよ」と説明し、56年の役者生活にピリオドを打ったことを明かした。
今年2月に東日本大震災を理由に芸能活動の“休業”を表明する一方、7月公開のアニメ映画「おおかみこどもの雨と雪」で声優を務めていたが、映画やドラマなどの演技には「(今後)そういうのには出ない」と言い切った。
現在は山梨県内で農業を営んでいるが、今後は新たに結成した国民運動グループ「いのちの党」の代表としても活動する。一部では政界進出も報じられたが、菅原は「どうしてああいうバカな見出しをつける。政党じゃない、仲間の集まりも『党』と呼ぶんだ」と次期衆院選への立候補や候補者擁立は完全否定した。
1956年に役者デビューし、「仁義なき戦い」、「トラック野郎」など人気シリーズでファンを魅了してきたが、役者業には未練を残さぬ様子で「命が粗末にされているこの国の掃除を始めるということ。ダメな政治家連中に呼びかけていく」と、新たな道を見据え熱い思いを語っていた。