東山 失意の帰国「人生の光が消えた」

 10日に死去した女優・森光子さんの訃報から一夜明けた15日、親交の深かった少年隊の東山紀之(46)が成田空港で取材に応じ、悲痛な表情を浮かべた。“かけがえのない人”の死にやつれ気味の東山は、森さんから教わった表現者の美学と志という財産を「僕がちゃんと継承して伝えていかないといけない」と“森イズム継承”を誓った。FAXでも追悼コメントを発表し、「優しい笑顔を絶対に忘れません」と静かに別れを告げた。

 ジャニーズ事務所のタレントが言葉を失った、“母”の死から一夜明け、失意の帰国となった東山が重い口を開いた。

 訃報は14日に関係者からの電話で、テレビ収録のため滞在していたタイで知った。東山はこの日早朝、黒いメガネに黒のジャケットをはおり、疲れ切った様子でうつむきながら空港に到着。帰国後、森さんが笑顔で待つ病院に向かうはずだった。「かつてないような寂しさ。しばらく固まった」と声を絞り出した。

 妻で女優の木村佳乃(36)の第2子妊娠を森さんへ報告したのは最近のことだった。最後に会ったのは、2週間前。仕事前に森さんの病室を訪ね、「行ってきます」と声をかけた。笑顔で見送る森さんへの最後の言葉となった。

 森さんには、一緒にハワイ旅行に出掛けるなど公私ともにお世話になった。スクワットを日課とし、いつまでも若々しく務めた森さんとの、“真剣交際”を周囲から騒がれたが、「森さんの美しさが、みんなにそう言わせるパワーがあった。すばらしいことだと思う」と、年を重ねても色あせない輝きを誇らしげに語った。

 東山は85年に少年隊として「仮面舞踏会」でレコードデビュー。アイドルとして騒がれた当時から、森さんが才能を認めてくれた。86年の紅白歌合戦で初めて会い、88年8月の単独初座長公演「沖田総司」には嵐の中、大阪新歌舞伎座に駆けつけてくれた。このとき初めて東山は「僕はこの人に対してきちっとしなければいけないなと思いました」と振り返った。

 「僕の人生を照らし続けてくれた光が消えてしまいました。偉大で美しい光に導かれ、僕は自分の道を見つけることができました。師匠でもあり母でもあった」。だからこそ、「継承して伝える」と森さんの魂を受け継ぐことを約束した。

 “みんなの母”であり続けた恩人には、「本当にありがとうございました。どうかゆっくり休んでください。僕は、森さんの優しい笑顔を絶対に忘れません」。天国で温かく見守ってくれている森さんに、ひっそりと別れを告げた。

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