女優・山口もえ（３５）の父親が社長を務める仏具メーカー大手「翠雲堂」（東京都台東区）の関連会社から現金８００万円を着服したとして、警視庁捜査２課は２０日、業務上横領の疑いで横浜市神奈川区台町１３の１１、翠雲堂の元総務会計課長野口悦子容疑者（６６）を逮捕した。捜査２課によると、野口容疑者は約８０００万円を着服し、夫が経営している不動産会社の運転資金に充てていたという。

　捜査２課によると、野口容疑者は翠雲堂と関連会社の経理を統括。２００９年２月から昨年８月にかけ、両社の口座から計約８０００万円を着服し、夫が経営する不動産会社の運転資金に充てていたとみられる。

　逮捕容疑は０９年２～７月ごろ、関連会社の銀行口座から３回にわたり計８００万円を引き出し、着服した疑い。

　捜査２課によると、翠雲堂の決算期が迫ると関連会社から現金を引き出して穴埋めするなどして、発覚しないようにしていたという。

　野口容疑者は昨年１０月に両社を退職。後任の経理責任者が不正に気付き、両社が今年９月に警視庁に告訴した。

　翠雲堂のホームページによると、同社は東京都台東区元浅草に本社を構え、千葉、横浜などで７店舗を展開。寺院建築の設計・加工、仏壇仏具の製造・販売をしている。

　社長はタレントの山口もえの父親が務めている。山口は創業者の孫に当たる３姉妹の次女。山口はテレビ番組で同社を紹介したこともある。