のりピー女優復帰「マンモスうれピー」
09年に覚せい剤取締法違反の罪で有罪判決を受けた歌手で女優の酒井法子(41)が3年の執行猶予が明けた24日、都内で女優復帰会見と主演舞台「碧空の狂詩曲~お市の方外伝~」(来月15日開幕、東京・渋谷の大和田さくらホール)の製作発表を行った。報道陣に要請された“のりピー語”で「マンモスうれピー」と復帰の喜びを表現し笑顔を見せた酒井だが、「ただただ感謝。なんて幸せなんだろう」と涙を見せる一幕もあった。
「本当に言っていいんですか?ありがチュー。マンモスうれピーです。今日という日を迎えられて」。報道陣にうながされて、酒井法子は「のりピー」に戻った。
220人の報道陣のカメラの放列に加え、動画サイトの生中継も行われる中、「本日11月24日より新たに再スタートをさせていただきます。酒井法子です」と深々と頭を下げた酒井。足首などに入れていたタトゥーは「あるべきではない」と消した。
会見では「起こしてしまったことはだれのせいでもなく、自分の過ち。ただ甘い考えでバカだった」と薬物との決別を改めて強調した。薬物事犯は再犯が多いが「カウンセリングは受けていない。でもキッパリ断ち切ることは意識ひとつで可能。いまはみじんもそういう気持ちにならない」と強い口調。介護の勉強がしたいと大学に入学したのに芸能界に戻ってきた理由は「介護の勉強をしている間に、表現者としての役割の素晴らしさを感じ、表現する側に立ちたいという気持ちが大きくなった。大学は時間がかかっても卒業したい」と説明した。
瞳をうるませる場面もあった。中学生になる長男の話題では「息子も見えない大きな傷を負ったし、一生かけて償っていかなければならない。『お母さん頑張っているんだな』という背中を見せるために一生懸命生きていく」と母親の顔になり、ハンカチで目頭を押さえた。
復帰は、元サンミュージック社員の現在の所属事務所社長が、5月に酒井の後見人だった建設会社会長の通夜に出席した様子をテレビで見て、かつての事務所・サンミュージックの相澤正久社長に相談し、実現した。この舞台以外にも仕事のオファーは続々寄せられているという。
約70分の会見で「感謝」という言葉を何度も繰り返した酒井は、笑顔も見せ、吹っ切れた表情。「現在の職業は?」と問われ、「女優です」とキッパリ。瞳はまっすぐ前を見据えていた。