「第６３回紅白歌合戦・出場歌手発表」（２６日、ＮＨＫ）

　大みそかのＮＨＫ「第６３回紅白歌合戦」（後７・１５）の出場歌手５０組が２６日、発表され、美輪明宏（７７）、きゃりーぱみゅぱみゅ（１９）、ももいろクローバーＺ、ゴールデンボンバーら初出場組が都内の同局で会見した。

　お祝いムード漂った会見だが、ゴールデン‐のドラム・樽美酒（だるびっしゅ）研二（３１）が「おちん○ん」と下ネタを、さらに美輪が「ヌードで出ます」とブチ上げ、事態を重く見たＮＨＫ側が紅白本番を前に“イエローカード”を出す波乱の会見となった。また、７９年から３３年連続出場の小林幸子（５８）は落選した。

　初出場歌手１２組中、ＹＵＫＩを除く１１組がズラリと並んだ豪華な会見場が凍りついた。「ゴールデン‐」の樽美酒が、ボーカルの鬼龍院（きりゅういん）翔（２８）から「出場したら言いたいことがあるって言ってたよね」と振られると、「おちん○ん」とひと言。会場は静まり返り、鬼龍院が「また来年会いましょう」とオチをつけても失笑が起こるのみだった。

　晴れの舞台で飛び出した放送禁止用語に、ＮＨＫ関係者は舞台裏でメンバーに対し、「紅白を汚さないように」と厳重注意。同局関係者は「生放送ではないとはいえ、事故ですね。『慎みなさい』と注意しました」と苦い表情を浮かべ、「イエローカードですか？」と問われると「そうですね」と言い切った。

　紅白歌合戦では、下ネタはご法度。０６年には、ＤＪ　ＯＺＭＡが全裸に見えるボディースーツをまとった男女バックダンサーを従える、リハーサルとは違った過激な演出で歌唱。番組中から抗議が殺到し、ＤＪ　ＯＺＭＡは今もなお“出禁”となっている。

　樽美酒の発言の後には、７７歳という紅白最高齢初出場を決めた美輪からは、ヌード発言が飛び出した。「私は紅組でも白組でもない、桃組です」と笑いを誘った後、衣装の構想を問われ「衣装はヌードです」とニヤリ。

　これには「ヌードはセーフではないけれど、美輪さんなりのフレンチジョークでしょう」（同関係者）と“グレーカード”を示したが、微妙な空気に包まれた会見に頭を抱えた。

　視聴率獲得に向け、頭を痛めながら選出した出場者発表での“下ネタハプニング”。次は、０６年以来２度目のレッドカードも飛び出しそうな気配すら漂ってきた。