藤木直人 声優初挑戦で悪役に四苦八苦
俳優・藤木直人(40)が、アニメ映画「劇場版HUNTER×HUNTER~緋色の幻影(ファントム・ルージュ)~」(来年1月12日公開)で声優に初挑戦することが27日、分かった。藤木が演じるのは盗賊集団“幻影旅団”の元メンバー・オモカゲ。デビュー17年目にしての初体験、しかもあまり経験のない悪役とあって「ドラマや映画では絶対に言わないようなヒールっぽいせりふが多く、難しかった」と予想外の苦労を明かしていた。
デビュー17年目、40歳にしての初体験は苦労の連続だった。藤木が演じたオモカゲは、自身の才能に酔いしれる自己陶酔型の悪役。これまで演じたことのないキャラクターであり、アニメのアフレコそのものが初めてだったということも重なって、プレッシャーは相当なものだったようだ。
藤木は事前に自宅で“演技”を録音し、それを監督に聞かせプランを練ってから収録に臨むという、念の入れようだった。物語の後半には激しいバトルシーンもあり、必殺技を絶叫することも。慣れない作業の連続に、「ドラマや映画では絶対に言わないようなヒールっぽいせりふが多く、難しかった」と思わず本音をこぼしていた。
藤木はこれまで、意図的に声優を避けていたわけではないが、不思議と縁がなかった。同作のプロデューサーが「オモカゲには大物感と色気が必要だった。藤木さんの演技力と大人の落ち着いたセクシーな声にオモカゲを感じた」と、白羽の矢を立てた。内心はヒヤヒヤだった藤木だが、周到な準備もあって収録は順調に進んだという。
冨樫義博氏が原作の「HUNTER×HUNTER」は1998年から休載をはさみながら「少年ジャンプ」に連載されている冒険物語。劇場版では、冨樫氏が10年前に描いていた未公開エピソードをもとに、主人公・ゴンの仲間・クラピカの過去にまつわるストーリーが展開する。
藤木演じるオモカゲはクラピカの同胞クルタ族を滅ぼした盗賊集団・幻影旅団の元メンバー。いい人キャラを排除した藤木の悪役ぶりに注目だ。