海老蔵 父・團十郎入院後の初コメント
歌舞伎俳優・市川海老蔵(35)が2日、東京・浅草公会堂で「新春浅草歌舞伎」の初日公演を行い、肺炎の兆候があるため都内の病院に入院している父・市川團十郎(66)について初めてコメントした。
團十郎の体調については「まぁまぁまぁ」と言葉を濁したが、表情は終始明るく、順調な回復ぶりをにおわせていた。また、舞台では市川家に伝わる「にらみ」も披露した。
詳細な病状などは明かさなかったが、明るい海老蔵の表情が、父・團十郎が順調に回復していることを物語っていた。
公演前に鏡開きに登場した海老蔵は、報道陣から團十郎の病状について尋ねられると、「まぁまぁまぁ」と答えた。昨年12月26日に團十郎が入院していることは発表されていたが、この日も「(まだ)入院中です」と短く説明するにとどめた。ただ、終始、口元には笑みが浮かんでおり、深刻な表情を見せることはなかった。
團十郎は昨年12月に風邪で体調を崩し、出演中だった京都・南座での公演を休演。その後、肺炎の兆候があるため、都内の病院に入院、出演予定だった1月の舞台「壽初春大歌舞伎」(1月2~26日、東京・新橋演舞場)の降板を発表していた。
團十郎の体調が心配される中での正月公演となったが、海老蔵は、集まった約700人の観客から大声援を受け、不安を吹き飛ばすかのような笑顔を見せた。若手中心の正月の浅草歌舞伎は14年ぶりの出演。「一丸となって浅草を盛り上げ、浅草のためになるように一生懸命精進させていただきます」とあいさつすると、「成田屋!」とかけ声が飛んでいた。
口上では3日間限定ながら、市川家に代々伝わる「にらみ」を披露。「観客は年始にこれを見ると、邪気払いになり、向こう1年風邪をひかないとされています」と説明し、團十郎にも届けとばかりに見えを切ると、客席は拍手喝さいだった。