「高原列車は行く」の岡本敦郎さん死去

 「高原列車は行く」などのヒット曲で知られる歌手の岡本敦郎(おかもと・あつお)さんが昨年12月28日午後4時14分、脳梗塞のため東京都西東京市の病院で死去していたことが7日、わかった。88歳だった。

 1924年、北海道小樽市の女学校校長の長男として生まれ、武蔵野音楽学校に進学。46年に日本コロムビアの専属歌手になり、安西愛子さんとデュエットしたラジオ歌謡「朝はどこから」でデビューした。明朗な歌声が持ち味で、「白い花の咲く頃」「リラの花咲く頃」などをヒットさせた。特に54年発売の「高原列車は行く」は国民的ヒットとして長く愛された。福島が舞台の歌のため、2011年の東日本大震災の際にもよく歌われた。NHK紅白歌合戦にも第2回から第9回まで7回出場した。ほかのヒット曲に「あこがれの郵便馬車」「ピレネエの山の男」など。

 日本歌手協会の理事長も務め、昨年のテレビ東京「なつかしの昭和歌謡」に出演するなど、晩年まで歌への情熱は衰えなかった。

 葬儀・告別式は親族のみで済ませた。喪主は長男秀一(しゅういち)氏。

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