勘九郎「父が切り開いた道を歩きやすく」
歌舞伎俳優の中村勘九郎(31)が21日、都内で、「赤坂大歌舞伎」(3月8~24日=東京・赤坂ACTシアター)の製作発表に弟・中村七之助(29)、中村獅童(40)と出席した。
昨年12月5日に父の中村勘三郎さん(享年57)が亡くなってから22日で四十九日目を迎えるのを前に「父がいろんな道を切り開いてくれた。残された道を一生かけて歩きやすくするのが僕たち」と、あらためて魂の継承を誓った。
節目となる四十九日を前に心境を吐露した。「まだ受け入れられないというか…。四十九日、一回忌、三回忌は残された人の迷いのためのものだと思います。納得できないし、忘れられないし」。関係者によると四十九日法要は都内の自宅で執り行い、納骨は今後予定しているという。
3年ぶり3度目の開催となる「赤坂‐」で披露する演目は、役の早変わりや本水を使用した滝での立ち回りが印象的な「怪談乳房榎」。勘三郎さんが6度主演を務めた演目で、勘九郎も2度目の主演となる。
90年8月に勘三郎さんが初演した際、8歳の勘九郎、6歳の七之助に「やりたいだろう?大きくなったらやってよ!!」と、うれしそうに語りかけたという。勘三郎さんと同じ役をこなす勘九郎は「父がやり続けたかった役で、僕とダブルキャストでやる計画もありました。『若い人バージョンと俺たち年寄りでやって、俺たちの方が面白いと言わすんだ』と言ってました」と、幻の演出プランを打ち明けた。
勘九郎は、本紙既報通りに妻の女優・前田愛(29)が第2子を妊娠中で、初夏に出産予定であることも報告。「2人目はあっという間ですね。(第1子の)七緒八のときはもっとバタバタしてた気がします。性別はまだ分かんないですけど、(勘三郎さんの誕生日の)5月30日に出てきたらすごいよね」と“運命のつながり”を期待していた。