AKB被災地で10カ所同時ライブ!

 アイドルグループ・AKB48のメンバー60人が、東日本大震災から2年目の11日、6人ずつ10グループに分かれ、被災地10カ所でサプライズの復興支援ライブを行った。グループ総監督の高橋みなみ(21)ら6人は、岩手県釜石市の釜石中学校を訪問。生徒らを前に震災応援ソング「掌(てのひら)が語ること」など11曲を披露した。グループで唯一の被災者、岩田華怜(14)は宮城県多賀城市を訪問した。被災地へ行かなかったメンバーは国内のグループ4劇場で特別公演を行い、復興を願った。

 大震災からちょうど2年。国民的アイドルが10グループに分かれ、いまだ傷痕の残る被災地を電撃訪問した。

 高橋が訪問した釜石中学校の生徒は、教員から「全校集会」と聞かされていたため、メンバーがステージに登場すると椅子に乗り悲鳴のような歓声を上げた。

 ステージでは代表曲「ヘビーローテーション」や「掌が‐」など11曲を披露。終了予定時間を約20分オーバーするほど盛り上がった。会場には生徒のほか、同校に隣接する保育園の園児約100人も参加。「フライングゲット」の曲に合わせて振り付けを披露するなど明るいムードに包まれた。

 大所帯ならではの10カ所同時訪問ながら、高橋は「特別な日なのに、お邪魔していいのかという迷いがあった」と葛藤があったことを吐露した。だが、移動途中で震災発生の午後2時46分を迎え、バスを降りて黙とうをささげると、地元の人から「来てくれてありがとう」との言葉をかけられ、吹っ切れた。「偽善者と言われてもいい。何もしないよりは行動で示そう」と誓った。

 メンバーの思いは生徒にも伝わった。参加者の中には親を失った生徒が5人いたという。だが、2年生の乙津(おつ)広大さん(14)は「AKBが来てくれると釜石が元気づく。もう一回来て欲しい」と早くも再訪を熱望。呼応するように高橋は「微力だけども、今回訪問してつくづく被災地に行くのは大切だと思いました」と力を込めた。

 会場となった体育館は震災から約5カ月もの間、避難所として使われ、津波に襲われ家を失った人であふれかえった。あれから2年、今後への不安でいっぱいだった場所に、AKBが子どもたちの笑顔を咲かせた。

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