読んで幸せな気持ちになった新聞記事を読者が選ぶ「ＨＡＰＰＹ　ＮＥＷＳ　２０１２」の贈賞式が４日、都内などで行われ、広島県立湯来南高校の実習助手南園沙織さん（２７）＝広島市佐伯区＝に大賞が贈られた。

　読者を幸せな気持ちにした人に贈られる「ＨＡＰＰＹ　ＮＥＷＳ　ＰＥＲＳＯＮ」には、名古屋市の故蟹江ぎんさんの娘４姉妹。同特別賞には京都大学ｉＰＳ細胞研究所（所長・山中伸弥教授）が選ばれた。

　２００１年に１０８歳で亡くなった蟹江ぎんさんの４姉妹、長女・矢野年子さん（９８）、三女・津田知多代さん（９４）、四女・佐野百合子（９１）、五女・蟹江美根代さん（８９）に「新聞記事でもはつらつとした姿が紹介され、多くの人にＨＡＰＰＹをもたらした」として「ＨＡＰＰＹ　ＮＥＷＳ　ＰＥＲＳＯＮ」が贈賞された。

　名古屋市内の蟹江美根代さんの自宅で行われた贈賞式には、長女が欠席したが、女子フィギュアの村上佳菜子（１８）からトロフィーを手渡されると「思いもよらない賞でうれしい」と声を弾ませた。

　蟹江ぎんさんと双子の成田きんさんは、１００歳を超える記録的な長寿と年齢を超えた“愛らしい姿”で「国民的アイドル」とまで呼ばれた。４姉妹も平均年齢９３歳。美根代さんも今年１０月の誕生日で９０歳を迎え、４姉妹全員が９０代となるが、テレビやイベントに出演し、天真らんまんな発言や元気な姿で、新聞読者にＨＡＰＰＹを与えた。

　「ＨＡＰＰＹ　ＮＥＷＳ」は日本新聞協会が６日の「新聞をヨム日」に合わせて公募し、今年で９回目。過去最多の１万５９３５件が寄せられた。