井浦新、故・若松監督の「必然の遺作」
昨年10月交通事故で急逝した若松孝二監督の遺作「千年の愉楽」が13日からサロンシネマで公開される。キャンペーンで広島を訪れた井浦新(38)と高岡蒼佑(31)が作品への思いを語った。
中上健次の同名小説を映画化した今作は、若い男たちの奔放ながらも悲しい生と性(さが)を見詰め続けた助産師の視点で描いた人間ドラマだ。
冒頭の1シーンの出演にもかかわらずキャンペーンで全国を回っている井浦は、若松作品に多数出演した“秘蔵っ子”。「監督は遺作のつもりで撮ったわけではないが、必然の遺作を感じる。人間の本質を知っている監督の思いが込められた作品を、ぜひ観(み)てほしい」と熱く語った。若松作品初参加の高岡は「ファーストシーンからラブシーンで大変だったが、現場は楽しかった」と撮影を振り返った。
助産師役の寺島しのぶ(40)のほか、高良健吾(25)、染谷将太(20)らが出演。初日の13日には、午前10時の回終了後に高岡が再び来広。助産師の夫役の佐野史郎(58)と共に舞台あいさつをする。
問い合わせはサロンシネマ(TEL082・241・1781)へ。